第269話彼女の予想どおり、すべてが制御下に

「エミリー、怪我をしているの?顔色を見れば、かなり重いわ。どうしてそれでもここへ来たの」

エミリーは、レンの医術が上達したに違いないと思った――でなければ、ひと目見ただけで負傷を見抜けるはずがない。

診断の四法は望・聞・問・切。レンはエミリーの気色を観、さらに使った薬の気配まで察して、これが軽い傷ではないと確信したのだろう。

エミリーは隠さず、起きたことを手短に説明した。「詳しいことはあとで話すわ。怪我をしていながら来たのは、そうせざるを得なかったから。あなたは?まさか、あの二つの薬草を目当てに来たんじゃないでしょうね」

医を学ぶ者なら、競売の目録に目を通したところで、関心を引く品はお...

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